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美味しい鶏辞典Dictionary

低温低速調理法とは?

低温低速調理法とは?弱火で美味しい料理を作ってみましょう!
低温低速調理法ということばをご存知でしょうか。
世界の3星レストランでは常識になりつつある調理方法で、時間をかけて加熱をしてゆく調理法のことです。
パリでもっとも予約の取れないフレンチレストランの「アストランス」も、東京で予約の取れないフレンチレストランの「カンテサンス」も、お肉の加熱方法は低速加熱なのだそうです。

◆低温低速加熱って何?
低温低速加熱は、弱火による低温での加熱が、うまみを閉じ込める先端調理として注目されています。
しかし、ここで大切なのは低温加熱ではなく低速加熱が重要なことです。
低温加熱は肉のうまみ成分を一番引き出す温度60~75℃の中間70℃程度以上にならないように加熱する調理法です。
一方、ここで重要視する低速加熱とは、素材に「ゆっくり」と熱を加えてゆく調理法で加熱の「速度」に焦点をあてます。
低温加熱の70℃に至る過程「低速加熱」こそが美味しさの秘密なのです。

◆強火は美味しさを壊す
「フライパンを熱してから焼く」というのは、エネルギーが急速に素材に伝わるため、細胞がギュッと収縮して固くなると同時に素材から一気に水分が放出されます。
温度が高ければ高いほど当然縮み具合が大きくなりますが、余分なアクや臭みが完全に出切らないまま表面だけが焼きあがってしまいます。
確かにじわじわ加熱すると肉が固くならないというのはわかります。
フライパンを温めることが悪いのではなく、フライパンが温まっていく過程における調理こそに注目しているのですね。

◆加熱の科学
「低温低速オーブンで加熱調理した牛腿肉の性状」という東京家政大学の研究者らの論文があります。
塊肉を低温長時間加熱したものと、いわゆる昔ながらの塊肉のローストのレシピに近い手法で焼き上げ、双方を比較し考察する研究なのですが、低温低速で加熱した肉の方が外観、舌ざわりに関する全項目と、味に関する好ましい味という項目に関して高い評価を得ました。
どんな加熱が料理を美味しくするのでしょうか。では加熱のしくみをみてみましょう。
素材の成分は加熱の温度によって次のように段階を経て変化してゆきます。

1. 40~50℃  肉などの細胞の細胞膜や筋膜が収縮する温度帯

2. 45~55℃  余分な代謝物(細胞外の水分)を放出する温度帯(アクが出る温度帯)

3. 60~75℃  たんぱく質が凝固して成分分解が進みアミノ酸が増加、また体内で消化されやすい成分に変成する温度帯

4. 68~80℃  コラーゲンがゼラチンに分解されて柔らかさが高まる温度帯

鶏ハムがしっとりやわらかい秘密がここにあります。
まさに低温調理で時間をかけて加熱することで、柔らかくジューシーに仕上がります。低温調理の専用の調理器具は高価ですが、お手頃価格のヨーグルトメーカーを使ってもしっとりと味わい深く仕上げることが可能です。

ヨーグルトメーカーで作る鶏ハムのレシピ

【材料】
・鶏ムネ肉…1枚
・液体塩麹…大さじ2
・ローリエ・ローズマリーなど…お好みで2
・黒胡椒…少々

【作り方】
1. 鶏肉は皮と脂身を取り、全体にコショウをまぶしてジップロックなどのフリーザーバッグに入れます。液体塩こうじを加え、空気を抜いて密閉します。この時、水を張ったボウルに沈めて空気を押し出すときれいに閉じることができます。

2. そのまま室温で30分程度放置します。
3. ヨーグルトメーカーの容器に入れ、65度程度のお湯で満たし、フタをして本体に入れます。本体の温度設定を65度、タイマーを4時間にセットして「入」スイッチを押します。

4. タイマーが終了したら取り出し、アルミ箔にくるんで人肌程度までゆっくり冷ましたら出来上がりです。

ヨーグルトメーカーをお持ちならぜひ一度お試しください。低温調理で、やわらかく、しっとりおいしい鶏ハムができあがります。

・夢創鶏おいしさのヒミツ