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美味しい鶏辞典Dictionary

生ハム・鶏ハムについて

■和え物や手軽な料理として人気があるのが生ハム。

聞き慣れてはいますが、その歴史は知らない人が意外と多いのでは?

生ハムの仲間?として扱われているソーセージやサラミ、ベーコンと一緒に少し垣間見てみましょう。
まずは「生ハム」。

似たものにプロシュートがありますが、その違いをいざ説明しようとするとちょっと戸惑ってしまう人も多いはず。

生ハムは肉を長い時間かけて塩漬けし、乾燥、醗酵、燻製をしたもののことを指します。
世界的にも燻製するものが大多数で、加熱するものは少ないのです。

ちなみに、日本で流通している生ハムの多くはドイツ系です。
これらのもので加熱して加工する商品は基本的にはありません。

生ハムは、紀元前7000年ごろにはすでに豚は家畜として飼われていました。
狩猟から農耕文化に移行し、人々は家畜を多く飼うようになり、保存食として編み出されたのが生ハムと言われています。

紀元前3500年ごろには現在のイラク周辺やエジプトで食べられていたとも。
さらに、中国にはもっと前からあったとも言われています。

日本での歴史は浅く、幕末にオランダから長崎に伝来したものの、作り方が伝わったのは1917年以降。一般に普及したのは、第二次世界大戦後と言われています。

日本では、燻製してないイタリア産生ハムを、プロシュートと呼ぶのが一般的です。
イタリアでは、加熱しないもの(生ハム)は「プロシュット・クルード」、加熱処理したものは「プロシュット・コット」と呼んでいるのだとか。

種類の異なる生ハムの盛り合わせは「プロシュット・ミスト」と呼ばれます。

イタリアでは前菜として食べられることが多いそうです。さて、加熱しない生ハムは食べても体に影響はないのでしょうか?
食べても平気な理由は、生ハムに含まれる塩分量。
普通のハムよりも塩分の多い生ハムは長く保存ができるのです。
温度の低い場所で乾燥させ熟成させます。高い塩分濃度で乾燥させた場合、菌の繁殖も抑えられます。
長い間熟成させていくうちに死滅し、食中毒の心配もありません。

燻製するものが多い生ハムのなかでも、イタリアのハムは燻製させず、塩漬けで熟成させるものがあるので、日本ではプロシュートと区別して呼ばれるようになったのかもしれません。

ちなみに、生ハムは実は奥深く、その呼び名も種類もかなり多岐にわたっているようです。

スペインの生ハムは「ハモン・セラーノ」と呼ばれ、中国の金華ハム、イタリアのプロシュートとともに世界三大ハムと称されています。

続いて「ソーセージ」。

こちらの起源も古いと言われ、 紀元前のギリシャの叙事詩には祝宴の食材としてソーセージらしきものが登場しているのだそう。
日本ではハムより少し遅れ大正時代になってから、本格的にソーセージが作られるようになりました。ハムは生肉をそのまま加工しますが、ソーセージはひき肉にしてから加工します。

またソーセージは原材料として豚肉以外に牛肉や鶏肉なども使い、これも豚肉だけで作る生ハムと違っている点のひとつです。ソーセージには形態や製造方法の違う多くの種類があります。

ウイン ナーソーセージ・フランクフルトソーセージ・ボロニアソーセージは多くの人にとって馴染みのあるソーセージですが、これらは同じ製法の中の太さの違いによる区別です。

その製法は、豚・牛・鶏などのミンチを味付けし、羊腸または同じ位の太さのケーシングに詰めてからくん煙・加熱するというもの。

製法はこれと同じで、原料にチーズやほうれん草などの野菜が加わっているのがリオナソーセージです。

他にも、内臓や血液を使ったものなど豊富なバリエーションがあり、イタリアにはザンポーネという名前の、豚の足に内蔵類を詰めて作った美味しいけれど見た目は豚の足そのものという変わったソーセージもあるそうです。

次は「サラミ」。

イタリアで発祥したドライソーセージのことで、生ハムやソーセージと同じくらい古くから保存食として広まっていました。サラミの主な原料としては豚肉が定番ですが、牛肉や鶏肉のみならずイノシシやシカの肉を使ったものまで様々。

原料の違いはサラミを切った時の断面の色に現れて、牛肉を多く使っているものは紫色に、鶏肉や羊肉を使っていれば明るい赤色になります。

サラミの作り方は、原料の肉をミンチにした後味付けしケーシングに詰めるところまではソーセージと同じですが、その後は加熱せずに2か月ほど乾燥熟成させるだけ。

これがドライソーセージと呼ばれる所以です。
乾燥させている時の状況もサラミの表面に現れ、表面のしわが細かくて小さければゆっくりと乾燥、深くて大きければ急激な乾燥が行われた印であると言われています。

 

最後に「ベーコン」ですが、これは塩漬した豚肉を燻製したものです。


ベーコンの発祥は紀元前のヨーロッパで、当時の海賊が豚肉の塩漬けを誤って湿った薪であぶってしまったことから、味も保存性も高まる燻製という方法を発見したとも言われています。
そのようなベーコンに主に使用されているのは豚ばら肉。その他にも、豚ロース肉を使用したロースベーコンや豚肩肉を使ったショルダーベーコンなどがあります。

バラ肉を使ったベーコンは脂が多いため、生ハムのようにそのまま食べることはあまりしません。
ただその脂は風味が豊かであるので、まずベーコンを空煎りして脂を出しその脂を使って野菜等を炒めるという調理法がよく用いられているようです。

かつてのヨーロッパでは厳しい寒さの冬を乗り切るだけの飼料が確保できず、家畜である豚を冬の到来前に食べていました。いくら寒い冬とはいえ豚まるまる一頭分を保存することは難しく、貴重な家畜の命を無駄にしないために考え出された方法が、生ハムやソーセージといった保存方法でした。

最後の最後になりますが、ダイエット中に良く食べるお肉は何ですか?
という質問に80%以上が鶏肉、ダイエット中に鶏肉で良く食べる部位は?という質問に、60%以上が「鶏の胸肉」と回答したアンケートがあります。

ダイエット中に作って食べる鶏肉のおすすめ料理では、「鶏生ハム」が圧倒的第1位。実は鶏からも生ハムができるのです。さらにその効果はダイエットだけでなく疲労回復にも効くのです。

丈夫な体を作るためにはたんぱく質が必要です。たんぱく質を食べることでカラダを温め、エネルギーを消費しやすくする働きもあります。特にダイエット中にはたんぱく質が不足しないようにすることが効率の良いダイエットのポイント。

その点でも鶏の生ハムは最もおすすめしたいダイエットの味方の食材です。
鶏の生ハムと、豚のロースハムとを比べてみると

・若鶏肉(胸皮なし100g)エネルギー116kcal、
・たんぱく質23.3g、
・脂質1.9g、

・豚肉(ロースハム100g)エネルギー196kcal、
たんぱく質16.5g、
脂質13.9g。

鶏の胸生ハムは高タンパク質、低カロリーで低脂肪ですね。もう一つ、鶏の生ハムのスゴイことはイミダゾールジペプチドという成分が豊富に含まれていること。

鳥の翼の付け根の筋肉に特に多く含まれている物質がイミダゾールジペプチドです。鳥が飛び続けられる理由がこの物質のおかげだと考えられていて、研究報告でも疲労回復とイミダゾールジペプチドの関係が確認されています。

鶏の生ハムは、手がかかるように見えますがお湯でゆでておいておくだけと意外に簡単。
暑い季節に冷製で食べられることや、和え物だけでなくそうめんや冷麺などのトッピングになるというのも嬉しいですね。