facebook

美味しい鶏辞典Dictionary

丸鶏を調理されたことはありますか?

クリスマスシーズンになると、精肉店やスパーでも丸鶏をみかけるようになります。日常的に丸鶏を購入されるご家庭は少ないかもしれませんが、ここでは丸鶏の魅力をお伝えしていきます。
特定の部位を選んで仕入れるのと違って、すべての部位肉が含まれている丸鶏は、イベントなどに使うスペシャル料理などを仕込めるワンランク上の食材ですね。
丸鶏の特徴や用途のほか、丸鶏をさばくとどんな希少部位に出会えるのかについても詳しくお伝えしたいと思います。

丸鶏とは何?
丸鶏とは、そもそもは内臓つきの鶏まるごと一体のことをいいますが、流通市場では内臓部分を抜いたものが出回っていることが多いです。内臓を除去した丸鶏を『中抜き』といいます。中抜きは内臓だけでなく、頭・羽根・脚も一緒に取り除いてあるケースがほとんど。ももなどの肉部はもちろん残します。ここでいう脚とは、いわゆる『もみじ』です。
簡単に『取り除く』といっても、内臓のついた丸鶏をさばくには『食鳥処理衛生責任者』という資格が必要です。

丸鶏は何に使う?どんなものを選べばいい?

丸鶏はしっかりとダシが出るので、スープや煮込み料理にもうってつけですし、丸鶏そのものを使ってだしを作ることもあります。また、韓国の人気料理『参鶏湯』も丸鶏を使う代表的なメニューであるほか、骨を抜き取って中に詰め物をし、蒸し煮や蒸し焼きにすることもできます。
丸鶏を選ぶ際には、まず皮に注目してみましょう。フレッシュな丸鶏は毛穴がぷっくりと隆起した、いわゆる『鳥肌』状態が目立っています。また、肉色に透明感があり、丸鶏全体がふっくらと肉付きの良いものを仕入れることをおすすめします。

丸鶏を買えばこんな部位も食べられます。~鶏肉希少部位解説~
もも・むね・ささみなどはもちろんですが、丸鶏を買うと希少部位も楽しんでいただけます。

◆せせり
『小肉』『そろばん』と呼ばれることも多いせせりは、鶏の首肉を指します。『せせる』とは『つっついて掘る』といった意味のある言葉で、せせりをさばいて取り出す際の包丁の動きなどからこの名前がついたと考えられます。
せせりは1羽の鶏から多くは取れない希少部位ですが、非常によく動く部位で肉に締まりとうま味が強いため、焼鳥店などで人気です。肉の部位がブームになりやすい昨今、かなり注目したい部位と言えるでしょう。

◆ソリ
ソリとは、ももの付け根に該当する非常に小さな部位。鶏1羽につき、左右両ももの2つしか取れないため、先ほどご紹介したせせり以上に希少な部位です。ソリとは『ソリレス』の略だと思われ、ソリレスとはフランス語から来ているようです。プロでなければ見つけられないとされるほど、もも肉と渾然一体となっているソリですが、よく見れば、小さいながらに立派なブロックとなっています。そして、こうした小さな塊として存在していることこそが、ソリレスの美味しさに直結しているのです。もともと非常によく運動する箇所であるソリはうま味が強く、歯応えも楽しい部位。整った小さなブロックとなっていることで、うま味の元である肉汁が逃げにくくなっています。

◆ぼんじり
ぼんじりとはニックネームのようなもので、そもそもは『ぼんぼち』と呼ばれていたのだといいます。ぼんじりとは鶏の尾骨の周囲肉のことです。脂がのり、身はぷりぷりした独特の食感があるため人気があります。骨も含む手羽元1つより一回り程度は小さな部位で、希少です。ぼんじりは弾力と豊富な脂質が特徴的な、鶏の部位にはありそうでなさそうな部位ですが、調理上で面倒なのは、皮脂腺の処理。これは『油つぼ』などと呼ばれ、臭いの原因となる部分なのでしっかりと掃除しなければなりません。

◆ぺた
ぺたとは、先ほど解説したぼんじりに続く四角い小さな希少部位です。ぼんじりの下部についていて、分厚い皮とよく締まった身とがくっきりと2層になっているのが外見上の特徴です。よく動く場所なので、小さいのにたいへん噛み応えがあり、脂質もたっぷり。鶏ならではの脂のうまみと肉の弾力性が、小さな中に濃縮された希少な部位です。

丸鶏を使ったレシピ

◆ローストチキン

【材料】
・鶏肉 (丸鶏)・・・1000g
~詰め物~
・にんじん・・・60g
・玉ねぎ・・・1/2個
・ローリエ・・・1枚
・ローズマリー・・・2本
・タイム・・・1本
・すりおろしニンニク・・・小さじ2
・ハーブソルト・・・3g
・有塩バター・・・20g
~付け合わせ~
・じゃがいも・・・1個
・ズッキーニ・・・1本
・ホワイトマッシュルーム・・・7個
・赤パプリカ・・・1個
・オリーブオイル・・・大さじ1
・塩こしょう・・・少々
~ソース~
・白ワイン・・・大さじ2
・はちみつ・・・大さじ1
・コンソメ顆粒・・・小さじ1/2
・レモン (スライス)・・・1/2個
・パセリ (飾り)・・・適量

【作り方】
~準備~
バターは常温に戻しておきます。 オーブンを200℃に温めておきます。 丸鶏の中を洗って、クッキングペーパーで水気をとっておきます。 付け合わせの野菜は食べやすい大きさに切っておきます。
1. にんじん、玉ねぎを1cm角に切ります。

2. ボウルにバター、すりおろしにんにく、ハーブソルトを入れてよく混ぜます。

3. 丸鶏のお腹に1をいれます。お尻と口を竹串を縦に縫うように刺して、閉じます。両方の足首をたこ糸できつく縛り、ハケで2を丸鶏全体に塗ります。

4. スキレットに付け合わせ野菜、1で入らなかった分を置いてオリーブオイル、塩こしょうをかけ、丸鶏をおきます。2の残りをかけ、まわりに、ローリエ、ローズマリー、タイムを入れてアルミホイルをし、200℃に熱したオーブンで30分焼きます。

5. アルミホイルを外し、中の肉汁を回しかけ、さらに30分焼きます。

6. しっかりと焼き色がついたら取り出し、たこ糸と竹串を取り除きます。

7. ソースを作ります。鍋に残った肉汁とソースの材料を入れて煮立たせ、とろみがついたら出来上がりです。

8. レモンとパセリを添えて完成です。

◆参鶏湯

【材料】
・丸鶏・・・1羽分
・もち米・・・100g
・にんにく・・・4片
・なつめ・・・6個
・クコの実・・・6個
・むき栗・・・6個
・ぎんなん(水煮)・・・6個
・高麗にんじん(あれば)・・・適宜
・水・・・3L
・塩・・・少々
・こしょう・・・少々
・長ねぎ・・・適量

【作り方】
1. もち米は洗ってから30分間浸水させ、水気を切っておきます。鶏は流水でよく洗っておきます。

2. 鶏のお腹にもち米の半量を詰め、にんにく、なつめ、クコの実、栗、ぎんなん、あれば高麗にんじんを詰めます。最後に残りのもち米を詰めて、たこ糸でしっかりと縛ります。(詰め物は鶏のお腹の9割程度になるようにします。)

3. 土鍋に(2)の鶏と水を入れて強火にかけます。沸騰したら弱火にしてさらに煮込み、水分が3分の1程度に煮詰まったら火を止めます。

4. 塩で味を調え、食べる前にこしょうと小口切りした長ねぎを入れていただきます。