facebook

美味しい鶏辞典Dictionary

鶏の砂肝とは?~カロリーや栄養価と美味レシピ~

焼鳥や串焼き店で人気が高い内臓部位と言えば砂肝ですね。レバーのコクやクリーミーさとハツのような弾力が同時に味わえる、たいへん独特な部位。焼鳥や串焼きだけにしておくのはもったいない食材でもあります。ここでは、鶏の砂肝のカロリーや栄養価といった基礎知識から、意外な調理法などをご紹介します。

砂肝ってどこ?カロリーが高い?どんな栄養が摂れる?

鶏の砂肝は、肝と言いながら肝臓ではありません。肝臓はレバーですが、砂肝は位置としては肝臓の下部(お腹側)にあります。砂肝は別名を『筋胃』と言い、実は臓器そのものというよりも、胃の中の筋肉部分なのです。これは、鶏特有の器官と言われています。
砂肝は、可食部100gあたり94kcalとたいへんヘルシーながら、たんぱく質の含有量は18.3gと鶏のもも肉よりも多い値。高タンパク低カロリーの代名詞のような健康優良食材です。また、レバーでは過剰症も心配なビタミンAについても、鶏レバーが14000μg/100gであるのに対し、4μg/100gと、その点でも適度なため、全体的に栄養バランスのすぐれた部位と言えます。
また、砂肝には亜鉛と鉄分、ナイアシンやビタミンB12も豊富です。亜鉛は肌細胞の修復や再生を活発にし、コラーゲンやヒアルロン酸の生成をスムーズにしてくれる働きがあります。美肌のために積極的に摂りたい成分と言えるでしょう。

砂肝の下処理とは?

砂肝は2つが皮で連結されているような形をしています。この2つの中央あたりで白く光る薄皮のような部分を銀皮といい、これは串焼きなどで別途食されることもある通向きの部位です。ただ、砂肝を食べるという意味では、邪魔になる部分でもあります。銀皮を取り除くだけなので、砂肝の下処理は簡単。このひと手間で食べやすさが断然変わります。

① 砂肝を2つにカット
まな板に砂肝をおくと、銀皮を境に2つに分かれる格好になります。ちょうど真ん中に包丁を入れ、まずは砂肝を2つに分けましょう。

② 1つずつの砂肝の処理
2つに分けた砂肝を1つずつ処理していきます。銀皮が始まっている部分と砂肝の身部分との境目に、包丁で薄く切り込みを入れ、スライスするような感じで銀皮をそぎ落とし、下まで切ったら根元を切り離して完成。もう1つの砂肝も同様に処理しましょう。

砂肝を使ったメニュー
砂肝は、焼鳥店や串焼き店だけでなく、中華やフレンチなどのお店でもひっぱりだこの食材です。
砂肝のコンフィ
コンフィとは、もともとは長期保存を目的としたフランス料理です。肉などの動物性の食品はそれ自体の脂肪分で煮て、果物の場合は砂糖で煮るなど、方法はいろいろですが、現在はレシピや材料も多様化。野菜や魚介類で作ることもあるほか、植物性オイルで煮ることも多くなっています。ここでは、砂肝の美味しさが際立つ簡単コンフィをご紹介します。油温計とオーブン対応の鍋をご用意ください。

材料
砂肝 500g(記事の前半でご紹介した下処理を済ませ、水気があれば拭き取る)
オリーブオイル200cc
塩 大さじ2分の1
にんにく 1かけ(軽くつぶしておく)
ローリエ 2枚
タイム 2枝
粒コショウ

作り方
・オーブンは110度にあたためておく
・鍋にすべての材料を入れ、オリーブオイルは砂肝がヒタヒタに浸かる程度に量を調整
・オリーブオイルが煮立ったら火を止め、鍋のまま余熱しておいたオーブンに入れ、30分焼き煮
・オーブンから取り出したら、再び火にかける
・油が沸騰しないよう、90度程度に油温を保ち、弱火で1時間ほど煮る(煮立ちやすいので、時には消化して安全に注意しましょう)
・粗熱をとってから保存容器に入れ、完全に冷めたらフタをする

*冷蔵庫で保存すれば10日~2週間くらいは美味しさを保てます

砂肝のアヒージョ
アヒージョは、完成した砂肝の風味はコンフィに近い料理。コンフィがフランス料理であるのに対し、アヒージョはスペイン料理です。また、コンフィは保存を目的として低温の油で長時間煮るのに対し、アヒージョの場合はオイルの温度は低くする必要はありません。ニンニクの風味をオイルに移し、素材とともに楽しむものがアヒージョです。多くの場合、鷹の爪やシェリー酒も入り、食べる時にはバゲットなどを添えるのが王道です。

材料(小皿1食分)
下処理済みの砂肝 100g
にんにく 2分の1かけ(みじん切りにしておく)
塩 少々
ブラックペッパー 少々
鷹の爪 少々(小口切り)
オリーブオイル 100cc程度

あればローリエ(ローズマリーでも良い) ローリエなら1枚 ローズマリーなら1枝

作り方
・下処理を済ませた砂肝に塩・コショウをふる(やや多めに)
・すべての材料を小鍋に入れ、弱火にかけて15~20分煮る

*油が高温になりすぎないよう、弱火でも強いと感じたらとろ火に。この分量は小皿1食分を想定しています。実際は上記よりも×2か×3の分量の方が作りやすいです。

砂肝の唐揚げ

ナンコツの唐揚げよりもジューシーで、もも肉の唐揚げよりもヘルシー。独特の風味が見事に活きる、砂肝でしか味わえない唐揚げは、お酒が進む絶品簡単メニューです。

材料(小皿1皿分)
下処理済みの砂肝 100g
塩・コショウ 各少々
ガーリックパウダー 少々
小麦粉 大さじ1
片栗粉 大さじ1
ブラックペッパー 少々
レモン くし切り1個
飾り用パセリ 適宜

作り方
・下処理を済ませた砂肝は、水気があれば拭き取り、少し多めに塩・コショウをふっておく
・清潔なポリ袋などにガーリックパウダーと分量の小麦粉・片栗粉を入れ、砂肝も加えて全体にまぶす(揚げる直前にしないと、べたべたになるので注意)
・中温にあたためた油でカラリと揚げる
・レモンとパセリを添えて完成

砂肝のぽん酢和え
ビールにも日本酒にも合う1品。砂肝好きにはおなじみのメニューで、ちょっとしたアレンジが自己流でできるのも魅力。ご家庭でも簡単にできます。

材料(小鉢1皿分)
砂肝 100g
大根おろし 大さじ2
ぽん酢大さじ2
薬味ねぎ小口切り 大さじ2

*砂肝のにおいが気になるようなら、ショウガ親指大を1かけとねぎ青い部分2分の1本を一緒に茹でるといいでしょう。

作り方
・薬味ねぎは口あたりの良いよう、薄く小口に切り水にさらしてザルに上げておく
・鍋に湯を沸かしねぎの青い部分とショウガ、砂肝を入れて10分ほど、アクを取りながら茹でる
・砂肝をザルに上げて冷ます
・ぽん酢と砂肝をよく和え、食べる直前まで冷蔵庫で寝かせる
・小鉢に砂肝を盛り、大根おろしを天盛りにし、薬味ねぎをのせて完成

*味が足りなければ、ぽん酢を適宜足しましょう