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美味しい鶏辞典Dictionary

鶏ハムの塩抜き時間や方法、理由は?しなくてもいいレシピがある?

鶏ハムを作る工程で大事な「塩抜き」ですが、その適切な時間や方法を知っていますか?

また塩抜きをした方がいい理由とはいったいどんなものなのでしょうか?

 

基本的に鶏ハムはいたってシンプルな料理です。

塩や砂糖などを揉みこんで肉を寝かせ、それを塩抜きして低温過熱するというものになります。

 

しかし、この塩抜きというのが意外と時間がかかり面倒という声やどれくらい塩抜きしていればいいか曖昧という声もあります。

ここでは塩抜きをする理由から、実際にどれくらいの時間をかけて行うのが適切かをご説明していきます。

 

また、塩抜きをしないで作る鶏ハムのレシピやアレンジバージョンもご紹介。

ぜひ手軽に簡単な鶏ハムの作り方をマスターしておかずやお弁当のバリエーションを増やしてみましょう。

 

鶏ハムに使う塩と砂糖の効果

鶏ハムには主に塩と砂糖を使います。これは下味を付けるという意味もありますし、保存性を高めるという効果もあります。

 

まず最初に知っておきたいことのひとつとして、塩には「脱水作用」があります。

食材に塩を塗ることによって、内部にある余分な水気を排出させます。

これは魚料理を作るときにも使われている手法です。

 

そもそもハムは長期保存を目的とした食べ物なので、なるべく水分をなくした乾燥状態にして腐りにくくする必要がありました。

そのため塩を何度も塗って乾燥状態を保持し、細菌の発生をおさえるわけです。

 

その方法を応用して鶏ハムも作られているのですが、本来のハムは数ヶ月から数年かけて作り上げるもの。

しかし家庭でそんな時間を待っていられませんので、簡易的にハムのような状態にしようというのが鶏ハムのレシピです。

 

鶏ハムにはだいたい1枚(150g前後)に対して塩を小さじ1ほど使います。

これを擦りこんで、最低24時間ほど寝かせると水分が出てきます。

しかし、これだけだとパサついた食感になってしまうので砂糖が必要となってくるわけです。

 

砂糖には保水効果と肉質を柔らかくする作用があります。

そのため、しっとりとしてジューシーな鶏ハム作りには最適な調味料ということになります。

 

塩で余分な水気を取って、食材に必要な潤いと柔らかさを砂糖が与えるといったイメージですね。

 

鶏ハムを作るときに塩抜きが必要な理由

塩と砂糖が大事な役割を果たしていることが分かりましたが、次に知りたいことは塩抜きの必要性です。

 

塩抜きはなぜするのかというと、第一に「味を均一化するため」となります。

 

鶏肉に塩を振ってしばらく放置すると、浸透圧によって塩が肉の内部に染み込んでいきます。

そしてそれと同時に水分を出すわけですが、塩を振ってから寝かしている時間によって「どれだけ塩が肉の中心部に浸透したのか」が変わってきます。

 

やはり数時間と丸一日では肉の内部に染み込んだ塩の量はまったく違います。

 

そうすると表面の塩分濃度は高く、中心部は低いというムラが出来てしまいますのでそのムラをなくすのが「塩抜き」です。

 

塩抜きをすることで、表面についた過度な塩を洗い流し中心部との塩分濃度を一定にするという効果があります。

塩抜きせずにそのまま調理して食べると塩っ辛いということが多々あるはずですがこういったことが原因です。

 

つまり、より完璧な鶏ハムを作るにはこの工程が重要というですね。

 

鶏ハムの塩抜き方法や時間は?

塩抜きの方法には大きく分けて2つあります。

「流水タイプ」と「ため水タイプ」です。

 

どちらも大きなボールなどに食材を入れ、水を流すのには変わりありません。

 

「流水タイプ」は水道の蛇口から一定量の水をずっと流しながら塩抜きする方法です。

糸を引くくらいの少量でかまいませんので、水を流しながら常に真水を食材に与えるというやり方になります。

流水タイプは塩抜きの効果が高く、比較的短時間で塩抜きを完了することができます。

 

「ため水タイプ」はボールに真水と食材を入れて、一定時間放置しておいて時間になったら水を変えるというやり方です。

少し時間はかかりますが、こちらの方が経済的とはいえます。

 

水に食材を漬けることで、表面の塩が洗い流されて内部の塩分と丁度良い濃度に調整されます。

 

そのため、味が馴染んで美味しい仕上がりとなるわけです。

 

だいたい鶏胸肉1枚に対して30分から1時間くらいが適切な塩抜き時間です。

それ以上やると内部に水が染み込んでべチョべチョのお肉になってしまいますのでご注意ください。

 

塩抜きをしなくていい鶏ハムの作り方

塩の効果や塩抜きの意味をご説明してきましたが、最近では塩抜きをしなくても美味しく仕上がる鶏ハムの作り方があみだされています。

 

塩を塗る効果には保存期間を長くするということが分かりましたが、そもそもすぐに食べるのであればそこまで多くの塩を必要とすることもありません。

 

そのため家庭で夕飯の一品にするくらいでしたら、塩を振って長時間待つという必要もないということになります。

もちろんより美味しい鶏ハムにするには大事な工程ですが、こちらでは時短を目的とした「漬け込み・塩抜き時間カット」のレシピをご紹介していきます。

 

【材料】

・鶏胸肉…1枚

・塩…小さじ1/2

・砂糖…小さじ1/2

・ブラックペッパー…適量

 

【手順】

1・鶏胸肉を開き、なるべく均一の厚みになるように包丁でカットしていく。この際、フォークで何箇所か刺しておく。

 

2・砂糖、塩の順番で鶏胸肉に擦りこんでいく。

 

3・ブラックペッパーを全体に振りかける。

 

4・棒状に鶏胸肉を巻き、ラップで2重に包む。

 

5・70℃のお湯に4を入れて、常に温度が一定であるように保つ。この状態でおよそ30分待ちます。

 

6・時間が経ったら鶏胸肉を引き上げて、アルミホイルに包んだ状態で冷めるのを待ちます。冷め終わったらカットして完成です。

 

こちらのレシピで重要な点は温度管理です。

通常の鶏ハムよりも塩の量を抑えて、タンパク質が凝固しない70℃の温度でじっくりと加熱をして最後に余熱で芯まで火を通すという方法です。

 

これなら塩抜きをしなくても表面の塩っぽさはなく、余熱で待っている間に塩が内部にまで浸透して塩分濃度が均一になります。

保存袋に入れて寝かせた作り方に近づけるように、味に力強さを持たせるためのブラックペッパーを加えています。

 

普通の作り方よりもかなり時間を短縮させて鶏ハムを作ることができるのでおすすめの方法です。

 

最後に少しアレンジしたレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

【材料】

・鶏胸肉…1枚

・ハードチーズ(市販のプロセスチーズでも可)…適量

・塩…小さじ1/2

・ブラックペッパー…適量

 

【手順】

1・鶏胸肉を開き、均一の厚みに広げてフォークで何箇所か刺す。塩を擦りこむ。

 

2・皮が付いていない方の面にチーズを乗せます。この際、あとで巻くことを考えて一列に並べると綺麗になります。

 

3・ブラックペッパーを振りかけてからグルッと巻き、ラップで2重にして包みます。

 

4・70℃のお湯で3を30分ほど茹でます。

 

5・取り出したらしばらく室温で放置、冷めたらカットして完成です。

 

こちらはチーズ入りで味にコクがあるので、最後のアルミホイルに包んで放置する必要がありません。

ただし、その日のうちに食べきるようにしましょう。

あくまで時短をメインに考えたレシピですので、保存期間が長いものではありません。

 

このように塩の量と茹でる温度に気をつければ、比較的に早く鶏ハムを作ることができて塩抜きなどの手間も省けます。

ぜひ自宅で作る際に一度試してみてください。